ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

メニューの終端です。

あしあと

    微生物検査

    • [公開日:2021年7月2日]
    • [更新日:2022年3月27日]
    • ID:204

    ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます

    細菌検査室

    細菌検査室では、喀痰・尿・便・膿などから感染症の原因と思われる菌を検出し、どんな薬が効くのかを調べます。また、ICT(インフェクションコントロールチーム)に耐性菌(抗菌薬が効きにくい菌)などの検出状況を毎日報告して、院内感染防止に努めています。

    一般細菌検査

    1日目

    患者さんから預かった検体材料は、適切な処理をした後、寒天でできている培地に塗ります。
    その後孵卵器で一晩培養します。血液検体は直接専用ボトルに採取して血液培養装置で培養します。(培養検査)

    一般細菌検査1日目の画像1
    一般細菌検査1日目の画像2
    一般細菌検査1日目の画像3

    同時に塗抹検査を行います。染色をして顕微鏡で観察すると、肉眼では見えない菌を見ることができます。(塗抹検査)この段階で、感染症の原因菌を推定することもできます。

    一般細菌検査1日目の画像4
    一般細菌検査1日目の画像5

    2日目

    培地表面は、菌が増殖して肉眼で見えるぐらいの大きさになっています。
    この中から、感染症の原因と思われる菌を見つけ出し、さらに培養して増やします。
    また、菌はそれぞれに特徴があり、それを確認する培地にさらに植え替えます。

    一般細菌検査2日目の画像1
    一般細菌検査2日目の画像2

    3日目

    各種培地の生え方や検査などから、菌の名前を確定(推定)します。(同定検査)それらの菌が感染症の原因であると思われる場合は、どんな薬が効くのかを調べる検査を始めます。(薬剤感受性検査)薬ごとの菌の発育の有無を測定する検査なので、結果が出るまでにさらに一晩を要します。
    薬剤感受性検査を行った場合は、後日に新たに追加費用をご負担していただく場合があります。ご了承いただきますようお願いいたします。

    一般細菌検査3日目の画像

    この装置は、同定・薬剤感受性検査の両方の測定ができます。

    4日目

    菌の同定検査や薬剤感受性検査が正しく行えているか、得られた結果を確認します。多くの種類の抗菌薬が効きにくい菌(耐性菌)という結果が得られた場合は、さらに検査が必要な場合もあります。また、発育の遅い菌は、さらに時間がかかります。検査受付から最終結果まではだいたい3日~1週間ぐらい必要です。

    抗酸菌検査

    一般細菌に対して、抗酸菌と呼ばれる菌があります。代表的な菌は結核菌です。これらの菌は発育が非常に遅く、最終結果の報告には2か月を要することもあります。
    塗抹検査は、患者さんから預かった喀痰などを、適切な処理をした後特殊な染色をして顕微鏡で観察します。抗酸菌は光って見えたり、赤く染まって見えたりします。受け付けたその日に報告は可能です。
    塗抹検査で抗酸菌が確認された場合は、PCR(遺伝子検査の一種)検査をして、結核菌かそれ以外の抗酸菌かを調べます。PCR検査を行った場合は、後日に新たに追加費用をご負担していただく場合があります。ご了承いただきますようお願いいたします。

    抗酸菌検査の画像1
    抗酸菌検査の画像2

    迅速キットによる検査

    培養できないウィルスや一部の細菌に対する迅速キットによる検査を実施しています。検査の内容により反応時間に違いがありますが、検体を受け付けてから、約10分~30分で報告しています。(インフルエンザウィルス等)

    迅速キットによる検査の画像

    ICT(インフェクションコントロールチーム)活動

    その日に検出された耐性菌(薬が効きにくい菌)や血液培養の結果を、毎日行われるミーティングで報告しています。院内感染の防止や、適切な抗菌薬による治療の手助けになるように努めています。

    新型コロナウイルスの検査について

    当院では新型コロナウイルスについて次のような検査を行っています。

    抗原検査(定性検査)

    新型コロナウイルス抗原をイムノクロマト法により検出します。迅速な検査が可能ですが、ウイルスの量が少ない場合検出できないことがあります。

    遺伝子検査法

    新型コロナウイルスの遺伝子を増幅してウイルスの有無を判定します。少ないウイルス量でも検出することが可能です。
    当院では等温増幅法(LAMP法)とPCR法の2種類の遺伝子検査を実施しています。
    上記の検査を患者さんの状態や、感染したと想定される時期などを考慮して行っています。

    お問い合わせ

    南和広域医療企業団南奈良総合医療センター臨床検査部