糖尿病内科
- [公開日:2021年7月6日]
- [更新日:2024年5月10日]
- ID:178
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ページ内目次
概要
診療科紹介
診療方針
わが国において糖尿病患者さんの数は急速に増加しており、南和地域においても例外ではありません。特に、糖尿病合併症としての糖尿病性腎臓病による透析導入、網膜症による失明、足壊疽による足切断などは患者さまの生活の質を低下させる要因となりえます。当科では、現在増加している糖尿病患者さんのために糖尿病診療を行う診療科です。南和地域の糖尿病診療専門機関としての医療機能を充実させるため、糖尿病専門医を中心に血糖コントロールが困難な症例や合併症の進んだ症例の治療を行います。このため、開業医の先生方との病診連携や糖尿病地域連携パスの普及促進を図ります。
対象となる症状・疾患
1型糖尿病、2型糖尿病、その他の原因による糖尿病、高血圧症、脂質異常症など
スタッフ紹介(2024年度)
医師名 川野 貴弘
- 役職
副院長(内科統括)
糖尿病センター長
糖尿病内科部長
栄養部長
健診センター長 - 専門領域
糖尿病、高血圧、消化器内視鏡 - 資格・専門医など
奈良県立医科大学臨床教授
日本内科学会近畿支部評議員
日本内科学会認定医、総合内科専門医、指導医
日本糖尿病学会専門医、研修指導医
日本高血圧学会専門医、指導医
日本糖尿病協会療養指導医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医、指導医
日本透析医学会専門医、指導医
日本医師会認定産業医
医師名 井澤 鉄之
- 役職
吉野病院内科医長(南奈良総合医療センター糖尿病内科医長兼務) - 専門領域
高血圧、糖尿病 - 資格・専門医など
日本内科学会認定医、総合内科専門医、指導医
日本高血圧学会専門医
医師名 上島 純子
- 役職
嘱託医 - 専門領域
糖尿病 - 資格・専門医など
日本内科学会認定医、総合内科専門医
日本糖尿病学会専門医
日本糖尿病協会療養指導医
医師名 小泉 美幸
- 役職
嘱託医 - 専門領域
糖尿病 - 資格・専門医など
日本内科学会認定医
日本糖尿病学会専門医
計4名
当科で認定を受けている学会認定教育施設
日本糖尿病学会認定教育施設
日本高血圧学会認定研修施設
日本透析医学会教育関連施設
取り組みと実績
糖尿病センターでのチーム医療
入院診療
糖尿病性昏睡で緊急入院した症例、血糖コントロールが困難な症例、合併症の進んだ症例、肺炎・尿路感染症・脳血管障害などの疾患を合併した糖尿病症例などの治療を行います。また、インスリンおよびGLP-1受容体作動薬の自己注射やインスリンポンプの導入、糖尿病血糖コントロール入院、糖尿病教育入院(入院患者集団指導)、糖尿病腎症に対する慢性腎臓病(CKD)教育入院などを行います。
外来診療
糖尿病は、食事療法、運動療法、内服薬の継続服用、インスリンおよびGLP-1受容体作動薬の自己注射や血糖自己測定など自己管理が大切な病気です。この自己管理の方法を直接患者さんに指導するのが糖尿病療養指導士という専門資格を持った医療スタッフです。当院には14名の日本糖尿病療養指導士(CDEJ)と6名の奈良糖尿病療養指導士(CEDなら)が在籍しており、患者さんの糖尿病療養指導をサポートします。そして、医師・歯科医師・管理栄養士・看護師・薬剤師・検査技師・歯科衛生士・理学療法士・作業療法士など多職種で構成される糖尿病チームが、糖尿病合併症を含めたトータルケアを実施します。また、総合医療センターとしてのメリットを活かし、他診療科の協力により、糖尿病の合併症(腎症、網膜症、神経障害、心臓・脳血管疾患、末梢動脈疾患、足病変、歯周病、認知症など)に対応します。
(2020年糖尿病チーム写真)
診療実績(2023年度)
- 1日平均外来患者数:30人
- 糖尿病教育入院(クリニカルパス入院):0例(開業医の先生方からの紹介)⇒コロナ禍の影響で教育入院休止
- 栄養指導:600例、糖尿病透析予防指導:89例
- フットケア:(外来診察室)208例、(透析室)207例
糖尿病チーム回診(毎週木曜日午後)
糖尿病チーム外来カンファレンス
(第3木曜日夕方)
主な講演(2020年度)
- 川野貴弘「糖尿病と合併症 内科医として特に気をつけたい合併症について 」、糖尿病連携講演会(WEB開催)、2020年11月26日、奈良県立医科大学附属病院臨床研修センター
- 川野貴弘、「糖尿病と歯周病 糖尿病合併症としての歯周病と医科歯科連携の重要性 」、糖尿病歯周病医科歯科連携講習会、2021年3月18日、南奈良総合医療センター
臨床研究
糖尿病療養カードシステムの有用性に関する臨床研究(栄養部・糖尿病内科)
糖尿病合併症重症化予防
糖尿病内科(糖尿病センター)では、南和地域糖尿病患者さんの健康寿命延伸を目的として、2020年4月から糖尿病合併症重症化予防の取り組みを開始しております。主に以下の6チームに多職種の医療スタッフが参加し、重症化予防に介入しています。
1.糖尿病関連腎臓病(DKD)重症化予防チーム
<対象症例>透析導入に至る危険性の高いハイリスク群(腎機能の指標である推算糸球体濾過量
(eGFR)が30未満の症例、微量アルブミン尿でeGFRが30から44の症例、顕性蛋白尿症例)
2.糖尿病性足病変重症化予防チーム
<対象症例>足潰瘍既往、足切断既往、重症下肢虚血、重症神経障害、透析の糖尿病足病変など
3.糖尿病合併のサルコペニア重症化予防チーム
<対象症例>体組成計で骨格筋指数低下症例、転倒既往症例など
4.糖尿病合併の認知症重症化予防チーム
<対象症例>糖尿病内科通院中で認知症の診断がついている症例
5.SMBG/CGM/isCGMを用いた血糖コントロール改善チーム
<対象症例>1型糖尿病、インスリン治療中の2型糖尿病血糖コントロール不良例
リアルタイムCGM(パーソナルCGM):患者さん自身がその場その場で血糖値が確認できる
FGM(Free Style リブレ):センサーにリーダーをかざすことでいつでもデータを確認できる
6.糖尿病合併の歯周病重症化予防チーム
<対象症例>糖尿病内科通院中で歯周病合併症例
なお、6.の糖尿病合併の歯周病重症化予防については、奈良県歯科医師会の先生方と具体的な取り組みにつき協議を予定しています。
お問い合わせ
南和広域医療企業団南奈良総合医療センター診療部糖尿病内科